
今まで、自閉症についての問い合わせが知り合いからたくさん寄せられています。私には自閉症を持つ子供がいるからです。私の息子が他の同い年となんだか違うことに気づいたとき、彼が自閉症なのかどうかをすごく混乱しました。それで、自閉症についての本をたくさん読み、自閉症についての知識を身につけました。でも、知り合いの話を聞いら、正直に自閉症かもしれないと言うのか、安心させるように事実を言わないほうを選ぶのか本当に迷っていました。「その現象があれば、あなたの子供が自閉症を持っているかもしれないよ」ということを言いづらいのです。
というわけで、今日は自閉症について書きたいと思います。
NỘI DUNG TÓM TẮT
自閉症とは
・自閉症は、社会性の障害や他者とのコミュニケーション能力に障害・困難が生じたり、こだわりが強くなる先天性の脳機能障害。幼少期に発症した場合は、小児期崩壊性障害とされる。(Wikipediaから引用)
・現代の医学をもっても自閉症の原因はまったく解っていません。しかし、親が放任する等の生活環境や学校環境には関係があるという考えは全く正しくありません。
・自閉症は0才から3才(通常生後30ヶ月)までに発症する先天的な脳の機能障害です。障害の程度は低いレベルがあれば、高いレベルもあります。
・自閉症は生涯にわたる障害で、治りません。しかし、育て方や教育により、その症状を改善することができます。本人もまわりに適応していければ、障害そのものは治っていかないとしても、社会的には次第に治っていくこともできると言えます。
但し、このような改善方法は0才~6才の子供に効果が期待できますが、6才以上の子供に対しては、効果があまりありません。ある医学研究結果によると、6才以上の子供の脳は発達安定期になり、改善しようとしても変わりにくいのです。
自閉症児の心へ愛の届け方
ある友だちは妊娠している間、胎児の障害検査を全く受けませんでした。理由を彼女に聞いてみたら、感動した答えをもらいまた。「子供にどんな障害があっても生みたいの。たっぷりの愛情で育てあげたい。どんな障害があっても自分の子供だから、ありのままで育てたい」という答えでした。
友だちの話のお陰で、自分の心と精神を整えることができ、子供の育て方にも自信と力をもらいました。
寒い日に道の排水口の所に座り、だた排水が流れているのをじっとみている時や沢山の箱で自分を囲み、誰も見たくない、誰にも見られたくない時の息子を見ながら「どうして私の子供なの?どうすればいいの?」と色々な悩みで本当に混乱していました。
子供の目が悪ければ、眼科で治療することができます。子供の歯に問題があれば、歯科で解決することができます。子供の栄養が足りなければ、栄養を補足することができます。子供の発音が悪ければ、練習させることができます。自閉症児には一番重要なのは親が子供に接する時間です。
「どうして子供が自閉症児になったのか。」等の質問に対する答えを見つける時間は無駄です。自閉症の原因がまだ解かっていないからです。
原因を見つけるというよりも、子供の自閉症の徴候に気づいたら、親は子供と一緒に過ごす時間をできるだけ多く取った方がいいと思います。子供が自閉症児でない場合でも、その時間は無駄にならないのです。
自閉症の症状や現象はかなり複雑なので、子供によって治療や改善方法が違います。つまり、自閉症児に対しての共通した治療法がありません。他の子供に効果があった方法でも、あなたの子供には効果がないかもしれません。でも、自閉症児についての本や資料を読み、その知識を参考にし、自分の子供の症状をみながら、子供に対しての最適な方法を見つけることができます。
自閉症児の育て方について「光とともに」というドラマの気になる台詞があります。「自閉症児の脳では扱った情報が普通の人とは違うので、自閉症児の世界はとても面白い。」という内容です。
あなたは激しく刺激され、手で耳を覆い叫んでいる子供を見みたことがありますか?
あなたが部屋の中に流れているメロディアスな音楽や縁側から届いた風の音、雨の音、マンションの公園で遊んでいる子供の声、遠い所から響いてきた犬の吠え声を同時に聞いた場合、あなたの脳は音量や音声波の種類によって順次処理します。
想像してみましょう!まず、上記の全ての音を録音します。ドアや窓が閉まっている小さな部屋にいて、録音した音を同時に同じ音量で聞いてみたら、あなたはどのように反応しますか?あなたは混乱し、ガンガンとした頭痛に耐えられず、耳を手で覆い、誰かに助けて貰おうと大きい声で叫ぶはずです。これが自閉症児の感じている世界なのです。
また自閉症児が相手を見ないことについて説明します。
普通の人は話している時に相手を見ます。これは、相手と、相手のまわりの人の声や物の音を瞬時に区別し、相手をみているわけです。自閉症児は普通の人と違い、人や物や音を順次なしに、遅い速度で認識しています。そのため、短い時間で「誰が話しているのか」、「音がどこから出ているのか」を自閉症児は認識することができません。自閉症児は全てのものを同じものとして扱うことがあります。
そうして子供を観察し、子供の立場に立って考えてみると、子供の行為や態度を理解できると思います。「早く理解できたなら、子供が騒いだり叫んだりしている時に怒らなかったのに」と言わないように、もっともっと子供のための時間を作って下さい。
自閉症に関する医学研究機関の統計によると、ベトナムの自閉症児人口はベトナム総人口の2%を占め、180万人になります。その人数は2016年のダナン市の人口(120万人)より多いです。
自閉症をもつ人が、社会の基準とは「変わったやつ」だと考えられています。ここで言う社会の基準とは、社会のほとんどの人が期待している意見、態度、行動の型のことです。しかし、社会の基準は誰にでも正しく当てはまるわけではありません。
自閉症を持つ人しか集まらない都市では、自閉症の意見、態度、行動等がその都市の基準になるはずです。ですから、自閉症児の親たちは、自閉症児が自閉症を持たない子供と違っても、恥じることや隠すべきことではありません。
あなたは、他人に自分の子供の近視のことが言えれば、子供の自閉症も普通に言えるのではないでしょうか。自閉症を近視と同じように考えてみれば、楽になりますよ!
自閉症児の心へ愛を届ける唯一の方法はあなたの心から!
自信を持とう!
子供の健康問題がある時に知り合いから「これを食べたら治るよ」や、「この薬を飲ませて下さい」などの色々なアドバイスをもらうのではないでしょうか。自閉症を持つ子供の親たちも同様のアドバイスをもらいます。
しかし、全ての人からのアドバイスを聞くと、かえって親たちは混乱してしまいます。また、好意を持っているにもかかわらず、自閉症は子供の一般的な病気ではなく、誰でも正しい意識を持っているわけではありません。一番良い方法は、混乱しないように、自閉症を育てた経験のある人の意見を聞いたほうがいいと思います。
「全てを聞く!一部を受ける!自分の選択を信じる!」ということを覚えておいて下さい。あなたは自分の子供の育て方について、誰にも説明する責任がありません。子供に最適なものが一番わかるのは親です。自分の選択を信じて下さい。
私もベトナムで息子を育てることに決めた時に、「自閉症児なら、こうして育てたほうがいいよ」とか、「自閉症児専用学校に送ったほうがいいよ」とか、「どうしてベトナムに帰ったの?日本の教育の方が良いのに…」とかの色々な意見をもらいました。でも、私は、自閉症児についての知識をたくさん身につけたり、息子を長い時間で観察したり、しっかりと考えた末の決定なので、ぶれることなく進みたいです。
息子が2才からなんだか他の子供と違う現象に気づきました。それは、2才なのにまったく喋れないこと、同い年の子供と遊ばないこと、話している相手の目をみないこと、水が流れている所に座りたいこと、四角のブロックをいつも一列に並べること等です。そして4才になっても簡単な質問にも答えられませんでした。
息子が上手くコミュニケーションができない原因は、日本に住んでいる時に彼とは日本語ではなく、ベトナム語で話しかけ、彼に言語障害を起こさせたためだと思ったことがあります。しかし、息子の自閉症を改善していく過程を通じて、多言語環境で息子を育てたのは、息子の言葉の発達に影響させたかもしれないが、彼の自閉症の原因にならないことが分かりました。
今、誕生日を迎えたばかりの6才の息子は、他の6才の子供に比べると、知恵の成長がまだ遅いですが、数年前よりかなり成長しています。私にとっては、それだけで満足です。
先の道はもっと大変かもしれませんが、幸せは目的地ではなく、目的を達成する過程にあります。あなたは子供と一緒に歩む道と、その歩み方を選ぶ権限があります。そして一番大事なのは、あなたの子供の手をいつも握ることを忘れないでください!
(Tác giả dịch TrâmNT)
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